京野アートクリニック高輪

「不妊治療中の生活スタイル」について(医師 町田真雄子)

産婦人科医師の町田真雄子です。

今回私がご紹介したいテーマは緑茶って妊娠にいいと思っていたんですが...?です。

これについて述べられているのがHuman Reproductionという雑誌の、不妊治療をこれから受けようとする女性のライフスタイルの変化が治療に与える影響について調査した論文です。

Many women undergoing fertility treatment make poor lifestyle choices that may affect treatment outcome: Human Reproduction,vol30,No7pp1617-1624,2015

ニュージーランドのGormack医師は、これから不妊治療を受けようと考えている女性がどのようなライフスタイルの変化を選択し、食事に対してどのような考えをもっているのかを調査したところ、かなりの割合の女性がアルコールやカフェインの消費について、poorなライフスタイルを選択していた、と報告しました。

私ははじめ、この論文の題名を見たときにpoorの意味を「貧しい」とか「貧弱な」という意味にとらえ、ニュージーランドの不妊治療を受けようとする女性達は、アルコールを控えてカフェインも我慢して、かなり節制した生活を送っており、そうしたことが妊娠率の向上につながっている、という内容の論文なのかと思いましたが、実はそうではなくて、poor lifestyleという言葉が意味するところは、不妊治療のクリニックでアルコールやカフェインの摂取を控えなさいとアドバイスされ、自分では量を減らしたつもりでも実際には十分な節制がされていなかったという内容でした。そして、カフェインを摂取した人の妊娠率は、まったく摂取しなかった人の約半分、また、アルコールを控えるまたはすっかりやめてしまった人の妊娠率は、アルコール摂取量をまったく変えなかった人の2倍だったそうです。喫煙については、もともと喫煙する人が少なかった(喫煙者は調査対象の2%)ため、これを控えたことによる妊娠率にははっきりとした差は現れませんでした。

この報告の中で私が驚いたのは、カフェインの中でも、緑茶を消費する人の妊娠率が消費しない人に比べて劣っており、この差は紅茶やコーヒーを消費する人ではみとめられなかったという点です。緑茶といえば日本では長生きの秘訣のように良いイメージしかないのではないでしょうか?この理由としては緑茶を消費する人の食事やライフスタイルがコーヒーを消費する人のそれとは異なっているからではないかという推測や、緑茶に含まれるカフェイン以外のポリフェノールやカテキンが妊娠に対してあまりいい影響を及ぼしていないのかもしれないということが挙げられていました。ニュージーランドのこの報告では、妊娠率に人種差は認めなかったと書いてありますが、それならば日本人も不妊治療を考えている方は緑茶を控えたほうがいいのかもしれません。
また、葉酸の摂取量についても葉酸を摂取している人は93%であったが、ニュージーランドで推奨されている十分な量を摂取していたのは83%であったと報告されていました。葉酸を妊娠前から摂取することが胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクの低下につながることは日本でもだいぶ知られていることとは思いますが、まだまだ日本でも妊娠を考えている女性のすべてがきちんとした量の葉酸を妊娠前から摂取するというところまでは浸透していないのではないでしょうか?

当院で処方しているプレグナベーッシックの1日量には葉酸が0.4mg含まれています。これは日本産科婦人科学会が妊娠を考えている女性に服用を推奨している量と同じです

   
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産婦人科医師 町田真雄子



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