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医療コラム

コラム 2023.01.30

FTの特徴と術後の妊娠率

皆様こんにちは。
今回は、当院の卵管鏡下卵管形成術(以下FT)についてご紹介いたします。
卵管が詰まっていると言われたけれどFTをするか体外受精に進むか迷っている方もいらっしゃると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

FTと体外受精

FTは体外受精と比べると体への負担や通院の負担が少ないことが特徴です。まずは自然に近い方法から試したい、何度も通院するのが難しいという方にお勧めです。

FT 体外受精
痛みや身体への負担 少ない 比較的多い
通院回数 少ない 多い
費用 保険 保険(回数、年齢制限あり)
妊娠率 約30% 40~60%
  • 痛みや身体への負担が少ない
    日帰りの手術なので、入院の必要はありません。
    麻酔で眠った状態で行いますので、手術中の痛みはありません。
    手術翌日には普段通りの生活を送ることができます。
  •  自然妊娠を目指すことができる
    タイミングや人工授精など、自然に近い方法での妊娠を目指すことができます。
  •  手術をした周期からすぐに治療開始できる
    手術をしたその周期から妊娠可能です。手術当日も卵胞の確認をするので、1周期も無駄にせずに治療することができます。

手術の内容について詳しくは過去のコラムでも紹介していますので、こちらも併せてご覧ください。

当院のFT後の妊娠率

当院の2021年のFT後の妊娠率をご紹介します。

2021年のFT後の妊娠率。<6カ月以内> ART:6.1% 一般不妊治療:30.3% <7-12カ月> ART:21.3% 一般不妊治療:30.3% <12カ月以上> ART:24.3% 一般不妊治療:36.6%

2021年は33件実施しています。

FT後6ヶ月以内の一般不妊治療(タイミングやAIH)での妊娠率は30.3%でした。ART妊娠も合わせると36.4%です。FT後7か月以上経過すると一般不妊治療での妊娠はあまり増えず、ART妊娠の割合が増えてくることが分かります。
FT後12か月までの累積妊娠率は、一般不妊治療とARTを合わせると60.9%でした。

2022年は24件FTを実施し、25%が6か月以内に一般不妊治療で妊娠しています。

FTは、卵管閉塞や狭窄がある方でも少ない負担で自然妊娠を目指すことができる治療です。術後6ヶ月以内がチャンスなので、この時期は積極的に妊活に取り組んでいただくと効果的です。ご年齢や希望する治療のペースにもよりますが、術後6か月を過ぎたら体外受精も選択肢の一つとして考慮していただいても良いですね。

他院で検査を受けられた方や、以前に卵管閉塞や狭窄があると診断されているけれど治療をしていない方もぜひご相談にいらしてください。

京野アートクリニック高輪

看護部 小林 愛理


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診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)

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