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医療コラム

学会報告 2022.08.15

レコベルを用いた卵巣刺激の個別用量アルゴリズムについて(第40回日本受精着床学会ランチョンセミナー報告)

第40回日本受精着床学会のランチョンセミナー(京王プラザ)で卵巣刺激のお話をさせていただきました。

昨年、新しく発売された「レコベル」(フォリトロピンデルタ)を用いたAMH値と体重から適切な投与量を決める「個別用量アルゴリズム」ついての講演です。

 

移植法別の妊娠成績:2019年ARTデータブック

 

2007年以降は全胚凍結周期を含まず、新鮮胚移植を実施した周期での成績です。新鮮胚移植だけできた周期と新鮮胚移植で妊娠せず、余剰の凍結胚を移植した周期になります。凍結胚移植に比べると新鮮胚移植の妊娠率が低いですね。

 

レコベル個別投与量アルゴリズム(μg/日)

 

AMH値と体重から適切な投与量(個別用量アルゴリズム)を決めます。

採卵個数8~14個を目標としています。

 

2021年12月~2022年6月までに108名の患者さんにレコベル(ペンタイプの自己注射)を使用し、その成績を発表しました。

レコベル臨床成績

新鮮胚移植の臨床的妊娠率(心拍確認)が31.4%、凍結融解胚盤胞移植による臨床的妊娠率が43.2%と良好な結果が得られました。

いくつかの文献をしらべてみた結果、下記の「総括」を導き出すことができました。

 

総括


  • 従来の卵巣刺激法は総ゴナドトロピン投与量が過剰だった可能性がある
  • 至適採卵数を得るうえでのゴナドトロピン投与量の予測が可能である場合、OHSSリスク抑制ならびに新鮮胚移植オプションを考慮することが可能となる
  • 新鮮胚移植オプションはTime to pregnanctyの短縮に寄与し得る
  • 個別投与量アルゴリズムを有するレコベル皮下注ペンは時間的因子を考慮した(通院時間、注射指導時間、妊娠成立までの時間)新たな卵巣刺激法となり得ることが期待される

 

2022年7月29日 第40回日本受精着床学会ランチョンセミナー

京野アートクリニック高輪

理事長 京野廣一


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