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生殖補助医療(体外受精・顕微授精)について

体外受精とは

卵子を採取し、体外で受精させて、「受精卵」を「子宮内」に入れる治療です。

適応は、以下のような方です。

  • 一定定期間人工授精を行ったが妊娠に至らない
  • 男性因子(軽度)
  • 卵管の閉塞が原因など

受精が体外で起こるので「体外受精」と表現し、卵子と精子は100%出会っています。
受精し、ある程度育ったところまで見届けてから子宮内に移植します。
受精はもちろん、卵子と精子の出会も不確かな人工授精に比べて、大きく妊娠率が高い理由です。

対外受精の4つのステップ

1
【卵巣刺激】注射で卵胞(卵子の袋)をたくさん育てる
2
【採卵】卵胞から卵子を採取する
3
【媒性・培養】卵子と精子を受精させ、培養する
4
【胚移植】受精卵を子宮内に入れる

体外受精の治療成績

当院での妊娠率は以下の通りです。

年齢別妊娠率(胚移植あたり)

体外受精の副作用

一般的に、体外受精を行うことによる副作用は以下の3つです。

  • ① 卵巣過剰刺激症候群
  • ② 多胎妊娠のリスク
  • ③ 先天異常のリスク

当院では、単一胚移植を徹底しているため、多胎妊娠率は◯%と低く、先天異常のリスクについても、治療を受けていない方々と何ら変わりがないことを学会等でも発表しています。

卵巣過剰刺激症候群

体外受精における安全性とリスクの一つして、卵巣過剰刺激症候群があります。

  • 卵巣が腫大し、腹水(胸水)貯留を引き起こす状態
  • リスクや程度にもよるが、頻度は1~6%

進行すると、血管管内脱水 ⇒ 血栓症(肺塞栓、脳梗塞)の危険があります。

通常の卵巣

通常の卵巣

腫れている卵巣

腫れている卵巣
症状 腹部膨満、腹痛、尿量減少、呼吸困難
リスクが高い方 35歳以下、AMH高値、多嚢胞性卵巣症候群、やせている方
卵胞数35個以上、血中E2>4000 pg/mL、OHSSを発症した周期で妊娠した場合
対策

妊娠による重症化を避けるため、胚移植を延期し、
全凍結して時期をあけて凍結胚を移植する。
(当院では、卵巣の最大長径が70mm以上の場合、原則として全胚凍結としています)

  • 血栓症のリスク状態を随時採血で確認する
  • 血栓症予防のための内服薬、点滴、ヘパリン注射などを行うことがある
  • 症状が重度の場合は、入院を要することがある
  • まれに、卵巣腫大による卵巣茎捻転による入院・手術

先天異常

当院にて治療を行い生まれたお子様の先天異常率は約3%であり、
体外受精を行うことで先天異常が増加するとは考えていません。

  • 自然妊娠における先天異常率は約3-5%です。
  • 自然妊娠と体外受精を比較しても、特に体外受精の先天異常率が高いということはありません。
  • 先天異常は多胎(ふたご・みつご)にも多く見られます。多胎妊娠では低出生体重児として生まれてくることが多く、低出生体重児であるために起こることも少なくありません。体外受精では多胎がやや多い傾向にあるため、このような先天異常も多い傾向にあります。

先天異常の例

  • 軽度心房中隔欠損症
  • 鼠径ヘルニア
  • 多趾症
  • 単純性血管腫 etc

多胎妊娠

当院では原則として単一胚移植を推奨し、徹底しているため
多胎妊娠率は0.5%前後です(2014年当院調べ)

多胎妊娠の問題点(母体への影響)

  • 切迫早産による長期入院、その治療による副作用
  • 妊娠高血圧症候群(旧病名:妊娠中毒症)、妊娠糖尿病
  • 前置胎盤、前期破水、羊水過多、帝王切開
  • 常位胎盤早期剥離、分娩時大量出血(弛緩出血)、母体死亡

多胎妊娠の問題点(児への影響)

  • 早産率が極めて高い(多くが37週以前に出生)
  • 子宮内胎児発育遅延および早産などによる、低出生体重児・未熟児
  • 無脳児、髄膜瘤、脊髄破裂などの神経系の異常、心奇形、食道閉鎖など
  • 子宮内胎児死亡(単胎妊娠の数倍のリスク)、脳性麻痺
  • 母体合併症が重篤化すれば、妊娠継続をあきらめざるを得なくなる可能性

※ 移植胚が1個でも、一卵性双胎となることもあります。
海外では、2個移植で四つ子の報告もあります。

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診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)

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