コラム 2019.03.12
今回は妊活中の運動についてお話します。妊娠するために大切な卵巣の状態をよくするには血流を良くして卵巣へ栄養を届けることが重要です。
また、血流が良ければ排卵後の子宮内膜が着床に適した状態へ近づきやすくなります。
そこで妊活中に運動するメリットとして血流の改善が挙げられます。運動して体温が上がったり、
筋肉量が増えたりするとそれに比例して
基礎代謝量という内臓を動かしたり体温を維持するために消費される必要最低限のエネルギーが増加しやすくなります。
基礎代謝量が増えることによって血流を促進する働きが期待できます。
◆どんな運動がいいのか?
妊娠しやすい身体つくりのためには、基礎代謝を高める必要があります。
代謝を高めるためにはゆっくりした呼吸をしながら行う有酸素運動を継続することが効果的です。
有酸素運動を毎日続けると血行が良くなったり、
自律神経が安定する等の効果があると言われています。
☆おすすめの運動☆
ウォーキングは下半身の血行が良くなり、
子宮を温めることで受精卵が子宮内に着床するための環境が良くなるといわれています。
1日30分以上を目安に歩くと呼吸で取り入れた酸素を使って脂肪を燃焼し
エネルギーに変えるのでダイエットにも効果的です。
また、骨盤底筋が鍛えられ安産になるとも言われています。
これなら特別な道具を用意する必要もなく、
通勤や買い物といった普段の生活の中にも取り入れやすいと思います。
気分転換にもなるので仕事をしていて運動の時間がなかなか作れない方は
一駅手前で電車を降りて歩いてみるのも良いでしょう。
◇point:腕を大きく振って大股で!そうすることにより全身運動が出来ます。
骨盤の位置を矯正するストレッチは妊娠しやすい身体を作るのに効果的だと言われています。
骨盤の位置を整えることで子宮や卵巣への圧迫が取り除かれ
不妊症の改善が目指せるとされています。
1日10分を目安に身体が温まっているお風呂上りに行うと血行促進効果が倍増されます。
運動が苦手な方や柔軟性がない方はぜひ取り入れてみましょう。
初めのうちは本やインターネットなどで調べてみて、無理のない程度に継続していくと良いでしょう。
ヨガは全身の筋肉を無理なく使い、
ゆっくりとした動きと呼吸法を取り入れた有酸素運動です。
ホルモンバランスを整えるポーズもあり、ホットヨガはダイエット効果もあるそうです。
自分のペースで行いたい方は自宅で、
気分転換を兼ねて外出したい方はヨガ教室に行くなど選べますし、
代謝が良くなるとリラックスもできますので、自分に合った方法で行ってみると良いでしょう。
◆運動するときのポイント
妊娠には筋肉量や体脂肪率が影響するとの考えから
痩せすぎていても太りすぎていても妊娠しにくいとされています。
また筋肉量を増やして血行を促進することは大切な事ですが、
筋肉ばかり増やせばいいということでもなく女性には脂肪も大切なものです。
脂肪は月経を起こすサポートをしているホルモンのレプチンを作り出しています。
そして排卵を伴う月経を引き起こすためには22%以上の脂肪が必要だと言われています。
バランスのとれた状態を維持するために無理なく継続できる運動を選ぶことも大切なポイントとなるでしょう。
◆激しい運動は逆効果
激しい運動を行うと身体の中に活性酸素とよばれる細胞を老化される物質が作られます。
活性酸素は身体を老化させるだけでなく卵子や精子も老化させます。
そのため正常な排卵が起こらなくなったり、生理周期が乱れたりと妊活中の女性にはデメリットとなります。
◆気を付けること
水泳や水中ウォーキングも全身を使った有酸素運動なのですがプールの水が冷たいと身体が冷えてしまいますので
温水プールがおすすめです。
ただし水泳の後に身体が冷えないように気を付けましょう。
また、逆立ち妊娠法という説があるそうですがこれは迷信です。
ですが逆立ちは腹筋が鍛えられ血行が良くなるので取り入れることは良いでしょう。
ただし妊娠初期に行うと流産の可能性があるので他のエクササイズに変更して下さい。
※赤ちゃんの部屋(https://www.babys-room.net/8057.html)
amuelle(https://amuelle.jp/category/ninkatsu/)参照
妊娠しやすい身体作りのために運動は効果的ですが、
それをすることによりストレスになってしまうと逆効果です。
毎日絶対にやらなければいけないと思ってしまうと、精神的な負担にもなってしまうので
忙しい日や天気が悪い日はお休みする等自分でルールを決めて取り組むことも良いと思います。
また運動だけでなくマッサージをすることも良いことなので、
疲れているときなどは運動の代わりに
夫婦でお互いにマッサージをし合うなどするとリラックス効果が得られますしスキンシップにもなります。
運動は毎日楽しく継続できることが大切になってきますので、
負担の無い範囲で自分に合った運動方法をぜひ見つけてみてください。
高輪看護部MA 戸村怜花
その他、妊活と運動に関するコラムでのおすすめは以下となります。
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