コラム 2019.09.25
こんにちは。生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。
今回は、カウンセリングルームでしばしば患者様からいただく、
「こんなに妊娠しない人ほかにいますか?」
という質問について考えてみたいと思います。
患者さまがカウンセリングにお越しになる前に、患者さまのカルテから経緯を拝見します。そして、実際にお会いしてお話をお聞きします。
そこで私がしばしば感じるのは、ご自分の状況を現実よりも悲観的に見ている方が多い、ということです。
もちろん主観的な感覚で捉えられていて当然ですので、何も問題はないのです。
初診から治療の経過を振り返ってお話を聞いているうちに、
「こんなに妊娠しない人いますか?」
と尋ねられます。
これまでずいぶん頑張ってきて疲れてしまわれたのだろうなと思います。
真剣に考えれば考えるほど、自分の妊娠が遠く感じられてきます。
「もう私は妊娠できないのではないか」
と根拠なく絶望的な気持ちにもなりますね。
しかし、検査の結果やその結果の活かし方、ホルモン状況の説明、今後の治療の効率的な進め方などをしているうちに、
「そんなに悲観する必要はないかもしれない」
とお感じになっていかれる方も少なくありません。
もし悲観的に考えているご自分に気づいたら、問診で聞いてみたり、カウンセリングをご利用になったりして、少し客観的な視点を取り入れて適切に進めていってください。
不安なみなさまも、頭の中では論理的に分析してわかっていることなのです。
しかし気持ちの折り合いがなかなかつかないのが苦しいですよね。
そこで、時には生殖心理カウンセラーを頼りにしていただきたいと思います。
この資格は生殖医療の知識を持った臨床心理士/公認心理師が取得できます。
客観的な生殖医療の知識と、主観的な気持ちの問題、この二つを自分の中で結びつけることができると少し楽になります。
私たちはいつでも皆さまの不安なお気持ちを真剣に受け止めます。
どうぞお気軽にご利用ください。
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
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