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医療コラム

コラム 2019.11.26

妊娠しやすい体づくりに向けた京野アート10か条

皆さん、こんにちは。今年も残すところあと2ヶ月あまりとなり、1年が経つのが本当に早いと感じる今日この頃です。

私たち看護師は、処査や検査などで患者さまと接する機会が多くあります。中でも一番多く接する時間が長いのは、医師から指示された薬のお渡しや、検査の説明等をする問診室です。そこでは、指示された薬をお渡しすることは勿論ですが、検査の説明以外に患者さまからいろいろと質問があります。聞かれる内容として、今後の治療について、医師の説明について、治療に関しての不安や夫婦間の悩み、仕事との両立、、、等々多岐にわたります。

その中で患者さまから聞かれることとして多いのが、『何をしたらいいですか?』『何に気をつけたらいいですか?』という質問です。

生活習慣の改善が必要な方には、看護師からもお声がけさせていただいておりますが、

多くの方は既に十分に気を付けられており、対策をされていると思います。

それでもなお、なかなか結果が出ないことなどで焦りなどもあるのではないでしょうか。

そうした方々には、まずは自分自身の頑張りをしっかり認めていただき、それでもなお、何もしないことが快適じゃないという風に思われる方に向けて、基本的な生活習慣のポイントを京野10か条としてまとめてみました。

また、質問したいことはあるけれど、仕事との両立が必要で聞きたいけれど聞けないというお声もありますし、私たちもすべての方に十分な時間が取れていないという現実もありますので、そうした方にもお役立ていただければ幸いです。

この10か条では、普段の生活で出来ること、すぐに取り組めることを中心にあげました。無理して変えるのではなく、出来る事から一つずつコツコツと取り組んで頂ければと思っています。

①夫婦で禁煙しましょう!!

大切な卵子・精子を守るために禁煙しましょう。

喫煙は卵巣、卵子の老化を早め遣伝子異常を起こしやすくします。

妊娠中、産後も赤ちゃんに深刻な影響があります。

②飲酒・カフェインは控えめに!!

過度の飲酒は活性酸素を生み出し、卵子の質の低下につながります。

過度のカフェイン摂取も体を冷やしてしまいます。

お酒は1日1~2杯、コーヒーも1日2杯程度が適量です。

③よく眠りましょう!!

規則正しい生活を送るとメラトニンというホルモンの分泌が増えます。

メラトニンは細胞の新陳代謝を促して卵の質を向上させます。

寝る前のカフェイン、スマホを控えて12時前には消灯しましょう。

④適正体重を目指しましょう!!

太りすぎ、痩せすぎは月経不順、排卵障害の原因にもなります。女性の体重とホルモンの関係は密接な関係がありますので適正体重を心掛けましょう。

BMI:体重(㎏)÷身長2(m) 18.5~25が適正です。

太りすぎは不妊治療、妊娠、出産ともハイリスクになります。そのためBMI30以上の場合は不妊治療をお断りする場合もあります。

⑤サプリを上手に取り入れて

・葉酸:胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らします。妊娠前からの摂取が進められています

・ビタミンD:ホルモンや免疫に関わり、不足すると妊娠率の低下にもつながります

・DHEA:卵の質を向上させます

・コエンザイムQ10、レスベラトロール、マルチビタミン:抗酸化作用があります

適切、効果的な摂取方法は医師にご相談ください。

⑥子宮内フローラの改善

以前は子宮内は無菌と思われていましたが、最近の研究で子宮内にも細菌叢(フローラ)が存在し、善玉菌が少なくフローラが乱れていると妊娠率が低下し、流産率も上がってしまうということがわかってきました。

乳酸菌やラクトフェリンのサプリメント(プロバイオティクス、プレバイオティクス)は善玉菌を増やすのに有効です。

⑦食事で宿す体づくり

良質なたんぱく質、リン脂質、適量のコレステロールをとり、糖分は控えめにバランスの良い食生活を心掛けましょう。

お勧め食材:豆、ゴマ、海藻、野菜、魚、キノコ類、イモ類など 発酵食品も良いですね。

体質別のお勧め食材は漢方外来でご相談ください。

⑧運動をしましょう

運動は新陳代謝を上げ、体温を上げストレス発散にもなります。

運動が苦手な方は、ヨガ・ストレッチ・ウォーキング等から少しずつはじめてみてはいかがでしょう。45分以上のウォーキングが効果的です。

⑨冷え・のぼせ対策

冷えは万病のもと。冷房対策をし、温かいものを食べ入浴し冷えを予防しましょう。

逆に、最近はのぼせ状態の方も増えており、温めすぎが逆効果の方も。

当院の漢方や鍼灸で体質改善のご相談にのります。

⑩ストレスを溜め込まない

ストレスのない生活は難しいですが、ストレスで抗酸化物質であるビタミンCを消費してしまい、緊張状態から血流が悪くなってしまいます。

自分なりのストレス解消法を持ちましょう。

看護師やカウンセラーもご相談にのります。

 

一人で抱えこまず、ご夫婦で出来る事から楽しみも加えつつ取り組んで頂きたいと思います。

高輪看護部 木村

 

 


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