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医療コラム

コラム 2019.12.24

トキソプラズマ感染症とは

トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)は単細胞生物でネコ科の動物を終宿主とする細胞内寄生原虫です。中間宿主としてヒト、ブタなど200種類以上の哺乳類・鳥類に感染します。ヒトへは主に経口で感染しますが、まれに眼・鼻の粘膜、外傷からの感染もあります。

ヒトが感染した場合、成人では8割は無症状で2割にリンパ節腫脹、発熱、筋肉痛、疲労感などの症状が出ますが数週間で回復します。その後、慢性感染に移行します( 無症状 )。しかし、胎児や免疫抑制状態(AIDSや臓器移植など)では脈絡網膜炎、中枢神経系障害、肺炎、心筋炎などを起こします。

また、妊娠初期に感染すると死産・流産・児に重い障害がでることもあります。

加熱処理や冷凍で死滅します(処理は完全に)。日本における抗体保有率(妊婦)は2~10%くらいです。

感染予防のワクチンはありません。

 

では、感染を予防するにはどうすればよいでしょう。

*肉類は十分に加熱して食べましょう。

生ハム・ローストビーフ・レアステーキ・生サラミ・ユッケ・馬刺し・鳥刺し・(加熱が不十分な)ジビエ料理などから感染する可能性があります。

調理前に数日間冷凍(中心まで-12度になるようにすると死滅)するとさらに効果的です。

*殺菌されてないミルク・乳製品は避けましょう。

*野菜や果物はよく洗うか、皮をむきましょう。

*調理器具(包丁・まな板など)は生肉等を扱った後は十分に洗浄しましょう。

*川の水や井戸水などの生水は飲まないようにしましょう。

*ネコの糞が含まれた土からの感染を防ぐためにガーデニングなどで土をいじる作業の時は手袋をし、作業後は手指をよく洗浄してください。

*ネコの飼育

餌はキャットフードを与える(生肉を与えない。ネコ自体の感染を防ぐ)

ネコ用トイレは毎日掃除をする。手袋を装着し、作業後は手洗いをよくする。

(糞中の原虫がヒトに感染するようになるまで1日以上かかる)

部屋飼いにする(外で感染してくるから)

 

感染が疑われた場合は抗体を調べます。(血液検査)

疑われる原因から2週間~1ヶ月くらいしたら検査ができます。

抗体検査をして陰性の場合は感染していないことになります。以後、感染しないように気

を付けましょう。

陽性の場合、IgMとIgG avidityの検査で いつ感染したかを調べます。

妊娠前の感染であれば胎児に影響がでることはありません。

妊娠後、感染した場合には胎児に影響がでることがあります。

初感染の7割は胎児に感染しませんが、3割は先天性感染児(そのうちの15%に

何らかの障害が発症)となります。

母体が感染していると分かれば予防薬を投与することになります。

 

この病気にはワクチンがないので完全に防ぐことはできませんが、病気を知ることによっ

てある程度予防することができます。

妊娠を望まれている方には母子感染症について妊娠前から知っておいていただきたいと思

います。

高輪検査部 金子

参考文献

トーチの会: https://toxo-cmv.org

トキソプラズマ妊娠管理マニュアル 日本小児科学会:http://cmvtoxo.umin.jp/doctor_04.html


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