コラム 2020.10.06
婦人科受診で最も頻回に受ける検査は経膣超音波検査です。子宮や卵巣の状態、そして胎児発育を確認しています。
当院では体外受精の治療の方に限り、採卵決定時3D超音波検査を行っております。
従来の超音波検査は2D(2次元)で平面図として画像を表示していましたが、医療機器の進歩により3D(3次元)で立体図として表示できる超音波検査が開発されました。3D超音波検査では卵胞を自動的に色分けし、立体的に描出されます。自動的に卵胞の容積を計測することができ、従来の2D超音波検査での縦×横の大きさ評価より正確に卵胞の発育を評価することが可能となります。また子宮の画像の場合、子宮内腔の形状がより正確に把握可能となります。子宮奇形の有無、子宮内膜ポリープや子宮筋腫の位置もより正確に診断できます。
検査方法は患者様の体に直接当てる部分をプローブと言いますが、3D専用のプローブで超音波検査を行います。従来2D超音波検査を行うときは適切な面を選ぶため、プローブを幾度となく動かす必要がありました。3D超音波検査の場合は一定の範囲を取り込むことで解析し画像表示が可能なため、プローブを動かすことにより生じる痛みが増えることはありません。
実際に利用された患者様からは、子宮や卵巣の状態を3D画像で確認することにより想像しやすくなったと大変好評です。現在は主に採卵決定のタイミングで3D超音波検査を行っておりますが、患者様それぞれの状況に合わせて必要な時も行っております。患者様が納得された状態で治療を進めることができますよう、最新の機器を利用し質が高い医療をお届けしてまいります。
引用・参考資料
診療が変わる不妊治療・婦人科における3D経膣超音波の導入
生殖医療領域の超音波検査は高画質と3Dの時代へ
GEヘルスケア・ジャパン株式会社
京野アートクリニック仙台
メディカルアシスタント部 越後美栄
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
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