コラム 2023.12.07
コロナ禍が過ぎたものの、現在も様々な感染症が流行の兆しを見せています。
従来から、この時期の感染症の代表例であったインフルエンザがその筆頭です。
本来は冬シーズンのみで終わるはずのインフルエンザが、ほぼ年中流行しているような状況で、9月には、東京都含む数県で例年よりも早い「注意報」が発表されるなど、異例の事態になっていました。
これは様々な説がありますが、社会的にかなり高い水準で行われてきた感染症対策が一斉に緩んだことと、感染症対策の結果としてこの数年インフルエンザ罹患者が少なかったことから免疫が失われたことの2つが原因となり、稀に見る大流行となっているようです。
また、これまで夏場にインフルエンザの検査を行うこと自体がありませんでしたが、ここ数年では実施しています。
そのため、インフルっぽい症状の風邪、とされていたものが、インフルエンザと正確にカウントされているという側面もあると言われています。
実際に、日本よりも早く感染症対策をやめた米国でも、昨年の感染者数は過去10年で最も多かったとする報告されています。
インフルエンザワクチン接種についての当院の見解をお知らせ致します。
不妊治療中のインフルエンザワクチン接種は、一般の基準にそって接種可能です。
ただし、ワクチン接種により副反応として発熱、頭痛、めまいなど体調に影響が出る場合がございます。
そのため、以下に該当する時期はインフルエンザワクチン接種を推奨致しませんので、ご注意ください。
なお、当院でのインフルエンザワクチン接種は行っておりませんので、接種ご希望の患者さまは、お近くの内科などで接種をお願い致します。
不妊治療中または妊娠中にインフルエンザに罹患した場合の当院の見解は、医師から抗インフルエンザ薬を処方された場合は服用を推奨致します。
不妊治療中または妊娠中の抗インフルエンザ薬の予防的投与は必要ございません。
院内感染防止のため、インフルエンザ治療中に、通院予定の患者さまは事前に当院へご連絡をお願い致します。
また、今年はRSウィルスも感染拡大が報道されていました。
お子さんがいらっしゃる方はご存知かもしれませんが、RSウィルスは主に1歳〜2歳の乳幼児がかかる、呼吸器系の感染症として認知されていました。
生後6か月未満の赤ちゃんや先天性の心臓の病気がある子どもなどは肺炎を起こして重症化することもあります。
また、高齢者の罹患者数も思いの外多く、肺炎などの呼吸器系の症状もこのウィルスによって引き起こされている例も少なくないことが、近年わかってきています。
最近では妊婦向けのRSウィルスに関する製造販売が許可された旨のニュースがありました。
使用が了承されたのは、アメリカの製薬会社ファイザーが開発したRSウイルス感染症のワクチン「アブリスボ」です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231128/k10014270581000.html
妊婦の方が接種することで、生まれてきたお子様がRSウィルスに感染するリスクが低下する効果が期待されるとのことです。
ワクチン接種やマスク着用などの基本的な感染症対策は、車で言うシートベルトのような役割です。
事故が起こるかどうかはわかりませんが、実施しておくことで救える命があるのも事実です。
妊娠を希望される方々が、安全・安心に治療できる環境を当院では第一に考えています。
患者様のご理解とご協力をお願い致します。
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
7:30〜16:30 (最終予約 15:00) |
AM のみ |
03-6408-4124
お電話 受付時間 |
|
---|