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医療コラム

コラム 2024.05.29

保険診療で正しい男性不妊治療を 東京都プレコンセプションケアについて① プレコンセプションケアとは?

東京都民に対して、都がプレコンセプションケアを始めました。

プレコンセプションケアとは、性や妊娠に関する正しい知識を身に付け健康管理を行うよう促すことをさします。必ずしもこれから妊娠を希望される方だけでなく、将来妊娠をする可能性のある若い方々も対象としているようです。
今回はこのプレコンセプションケアについてシステムの解説と、男性側の上手な利用方法を説明したいと思います。

検査を受けるために必要なことと、助成金について

今回のプレコンセプションケアは男女とも、「TOKYOプレコンゼミ」という講習を受けると、この検査の助成金が出るようになります。ゼミは現地とオンラインとあり、https://preconceptioncare2024.jp/から申し込めます。
受講すると受講証が発行されるので、クリニックにプレコンセプションケア検査希望と伝え、検査の予約を行って下さい。
助成金は利用した分の検査代をカバーしますが、女性3万円、男性2万円が上限となります。

検査項目について

今回のプレコンセプションケア事業は、やらなければいけない検査と選べる検査があります。それ以外の検査をすると仮に助成金に余裕があってもカバーされないのでご注意ください。

男性女性必須検査(やらなければいけない検査)
尿検査(たんぱく、糖)、血液検査(Fe、TP、コレステロール、糖、腎機能)、麻しん抗体検査
選択できる検査
男女共通
B型肝炎検査、C型肝炎検査、感染症検査(梅毒、淋病、クラミジア、HIV)
男性
精液一般検査(精液量、精子濃度、総精子数、白血球数、総運動率、前進運動率、正常精子形態率)
ホルモン検査 (テストステロン、LH、FSH、プロラクチン)
女性
AMH検査、甲状腺ホルモン検査、
経膣超音波検査(子宮サイズ、卵巣サイズ、腫瘍有無、嚢胞多い少ない)
女性ホルモン検査(エストロゲン、プロゲステロン、LH、FSH、プロラクチン)

検査の価格について

今回のプレコンセプションケアは自費扱いになるので、一定ではありません。また医師と相談の上で選んでいただく形になるので、当院ではまずは診察室で話をしてから検査を行うことになります。

男性の検査についての医師の目から

やや手続きが面倒ですが、精液検査やホルモン検査などは検診や人間ドックなどではほとんど行わない検査になります。必須検査だけだと、いつもの健診などでもカバーされる内容になりますので、せっかく手続きをしたのであれば男性の方は精液検査とホルモン検査を受けることをお勧めします。
ここで検査の受け方が大事になります。
精液検査は可能であれば病院で採取した方が正確な値が出ます。持参もすぐ持っていければいのですが、やはり暑い時期になると検査結果が狂いがちになります。ホルモン検査も男性の生殖医療専門医に結果を見てもらうことがお勧めです。ただ基準値に沿って正常か異常かだけでなく、年齢などを考慮した判断など専門性の高い情報が得られますし、異常があった場合もすぐに次の検査や治療の相談まで行えます。
当院も対応クリニックとなっており、男性の結果は出来るだけ男性の生殖医療専門医からお話するのを前提としております。
検査に興味のある方は一度ご相談いただければと思います。

次回はプレコンセプションケアで異常を指摘された場合のお話をします。


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診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)

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