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医療コラム

コラム 2018.06.06

「職場に治療のことを伝えるかどうか」という問題について

こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。

5月20日に開催されました妊活イベントにて「治療中のストレスとの付き合い方」というお話しをさせていただきました。

今回はその一部についてお伝えしたいと思います。

生殖医療を受けるにあたって受けるストレスは、

  • 身体的ストレス
  • 時間的ストレス
  • 経済的ストレス
  • 心理的ストレス

があると言われていますので、私の担当である心理的なストレスとの付き合い方、ということを分析しました。

心理的なストレスの主な内訳として、

  1. 治療の難しさ(ネット情報との付き合い方)
  2. パートナーとの温度差
  3. 対人関係

の3つを挙げ、これらと上手に付き合うためのコツのようなことをお伝えしました。

終了後、質問に来てくださった方が数名いらっしゃいました。
その中で治療のことを会社の人たちと共有すべきかせざるべきか、するとしたらどのようなことを伝えるべきか、というお話しをいただきました。

NPO法人Fine~現在・過去・未来の不妊体験者を応援する会~による2014年の調査によりますと、仕事と治療との両立を困難と感じている妊活女性は90%にのぼるということです。

そのため、仕事と治療と生活全般の調整は不可欠であるということがわかります。

また福岡で行われた調査では、治療中の女性の50%以上の方が治療していることを職場の方に打ち明けていて、打ち明けた人のうちの86%は「打ち明けてよかった」と感じているということです。

この「職場に治療していることを伝えるか」という話題はカウンセリングの中でとても多く登場するものです。

一般的なこととして、どのような配慮を持って考えたら良いのかという点についてまとめたいと思います。

まず初めに、この問題を考える上で大切なことは、
結果的に自分を守れる状況を作る
ということです。

黙って休んでいると、

  • どこか身体が悪いのか、この先仕事を続けられないのではないかと疑いを持って見られる可能性がある。
  • 精神的な問題を抱えているので休みがちなのではないかと思われる。
  • 転職活動をしているのではないかと勘違いされる。

などといった状況を予防した方が賢明なため、ある程度疑われないための情報は伝えておいた方が良いかもしれません。

そのうえで、

  • 職場の所属チームの構成
  • 上司の性別、年齢層、パーソナリティー
  • 男女比
  • 産休取得率
  • 勤続年数
  • 役職についているか?
  • 生殖医療を受けている人がほかにもいそうか?
  • 周りの人の口の堅さは?
  • 普段から相談をしていた同僚がいるか?
  • 会社の考えはどうか?
  • などを踏まえたうえで一緒に対策を考えていきます。

    また、そもそも治療を受けていることを伝えても良いか、伝えたくないか、ということは とても重要なことです。
    やはり気持ちは大切にしたいところですね。

    どちらにしても対処方法はあります。
    しかし、個別の要件によって対処が変わってきます。

    迷っている方がいらしたらカウンセリングも利用してみていただきたいと思います。

    そして、一緒に具体的に考えてみましょう。
    ご自分がラクになれる方法が見つかればベストです。

    仕事も生活も上手に楽しんでいただきながらの通院を、当院は目指しています。
    そのため始業には間に合うように朝8時からの診療も行っております。

    カウンセリングもぜひお気軽にご利用くださいませ。

    生殖心理カウンセラー 菅谷


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