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医療コラム

学会報告 2024.11.21

第8回国際妊孕性温存学会に参加いたしました!

2024年11月15日から2024年11月17日まで、東京にて第8回国際妊孕性温存学会が開催されました。

 

妊孕性温存についての詳細は以下から確認いただけます。

https://ivf-kyono.com/medical/fertility-preservation/

 

この学会は、妊孕性温存を専門とした世界最大規模の学会で、今年は日本にて開催されました。

妊孕性温存は年々発展、浸透してきており、技術の進歩も目覚ましい領域で、特に欧州やアメリカなどがリードしています。

そうした観点でも、国内だけでなく、世界の妊孕性温存のリーダーが集まるこの学会は当院にとっても非常に重要な機会でした。

 

当院からは理事長の京野が、11月15日のSession 3で「卵巣組織の搬送」について、デンマークのCY AndersenとFertiPROTEKTのJana LiebenthronとHOPEの京野廣一が20分ずつ講演し、ディスカッションしました。

“The woman stays, tissue moves”

といわれるように、患者さんは地元でがんの治療を行い、卵巣のみが、がん治療施設から凍結保存施設に搬送されます。

これにより、がん治療を最優先に位置付けながら、将来の妊娠への期待も最大化するための試みがなされています。

 

当院の場合でいえば、日本全国どこであっても、患者さんはご自身の地元の医療機関にてがん治療に専念しながら、卵巣の摘出を行い、東京のHOPE(日本卵巣組織凍結保存センター)に搬送する。

病気が治って妊娠した場合は、HOPEあるいはHOPEの関連施設で凍結した卵巣組織を体内に移植して妊娠に向けた治療を行う、というような内容です。

 

各国、各地域にそれぞれ特徴がありますが、日本においてはこの集約的なシステムは非常に相性が良いと考えられます。これからも、こうした活動を継続していければと考えております。

また、卵子凍結の安全性について、盛岡院の看護師の藤田がポスター発表をいたしました。

。盛岡・仙台・高輪の3施設で凍結卵子から130人生まれています。

2000年から緩慢凍結法、2002年からガラス化法を採用し、2001年に出産してから130名のお子さんが誕生しています。自然妊娠で生まれたお子さんと変わらず、卵子凍結の安全性について講演しました。やはり若い時に卵子凍結した方が、融解した後の妊娠率・生産率も高い結果でした。

世界的に見ても、卵子凍結後に100名以上の出産を施設から報告しているというケースは少ないため、今後もこのような研究発表を継続していければと思います。

 

学会の後には講演会もあり、世界各国の妊孕性温存のリーダー達と様々な角度から情報交換をさせていただき、改めて、高品質で、安全な妊孕性温存をこれからも追求していければと決意を新たにいたしました。


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診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)

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