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医療コラム

論文紹介 2025.02.28

超急速ガラス化法の検討について

 近年、卵子、受精卵凍結は多くの施設でガラス化法という方法で行われています。

この方法は卵子や受精卵の中の水分を凍結保護剤で置換した後に液体窒素に投入し、瞬時に凍結を行う方法です。

高濃度の凍結保護剤を使用するため、凍結保護剤による細胞毒性や浸透圧によるストレスの影響があるのではないか、という論文も発表されております。

 

今回は、凍結保護剤の影響を軽減するための方法として、超急速ガラス化法について検討された論文をご紹介します。

 

「Ultra-Fast Vitrification: Minimizing the Toxicity of Cryoprotective Agents and Osmotic Stress in Mouse Oocyte Cryopreservation」

Jung-Ran Cho., et al. Molecular Sciences.2024

(超急速ガラス化法:マウス卵子における凍結保護剤の毒性と浸透圧ストレスの最小化)

 

従来のガラス化法では、卵子を凍結保護剤に約10分間浸漬していました。しかし、超急速ガラス化法では浸漬時間がたったの1分間、と大幅に時間短縮されています。

 

従来のガラス化法と比較して・・・

 

➢ 融解後の生存率は変わらない

➢ 細胞内小器官(ミトコンドリアや小胞体など)の損傷が少ない

➢ 凍結時の体積変化が少ない

➢ 融解後に顕微授精を行った場合の胚盤胞到達率が高い

 

ということがわかりました。

 

超急速ガラス化法では従来のガラス化法の手順と比較して、凍結保護剤に長時間浸漬することによる細胞毒性が少なく、浸透圧によるストレス(水分の置換、細胞の収縮/拡張など)を最小化するのに、より効果的であると考察されております。

なお、これはマウスの卵子を使用して行われた研究であり、実際の臨床で行われている方法ではございません。しかし、近い将来では、このように細胞への影響の少ない方法での凍結方法が開発され、より安心安全な医療を提供できるようになっているものと考えます。

 

≪論文URL≫

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10856457/

 

京野アートクリニック盛岡

培養部 山内太陽


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