学会報告 2025.11.08
2025年10月11日、12日に沖縄県那覇市ホテルコレクティブで開催された第28回IVF学会学術集会にて初期胚のiDAScore™が胚盤胞到達予測に活用できるのか検討した結果を発表してまいりました
iDAScore™はタイムラプスインキュベーターに内蔵されている人工知能(AI)を用いたソフトウェアです。タイムラプスで撮影した画像から1.0~9.9のスコアが割り当てられ、スコアが高いほど妊娠の可能性が高くなります。
培養2日目、3日目、5日目、6日目にスコアリングが可能ですが、今回私は培養2日目、3日目の初期胚のスコアから胚盤胞到達予測ができるのかを検討しました。
結果として、初期胚のスコアから胚盤胞到達予測ができることが分かりました。
各年齢層に分けて、カットオフ値(この値以上だと有意に胚盤胞に到達するスコア)も算出しました。
| 培養2日目 | 培養3日目 | |
| 35歳未満 | 3.8 | 3.7 |
| 35~39歳 | 4.1 | 4.2 |
| 40歳以上 | 3.9 | 3.7 |
また、ダイレクト分割(1つの細胞が通常は2つに分かれるところ、3つ以上の細胞に分かれる現象)や、リバース分割(2つ以上の細胞が1つに戻る現象)といった異常分割が見られた胚と見られなかった胚で同様の検討を行ったところ、異常分割が見られた胚のスコア自体は異常分割が見られなかった胚と比較すると低くなりますが、その中でも胚盤胞に到達した胚と到達しなかった胚でスコアに差が出ており、異常分割が見られた胚でもiDAScore™を用いて胚盤胞到達予測が可能であることが示唆されました。
このことから、初期胚の胚盤胞到達予測カットオフ値は初期胚移植の胚を選択する際に有効ではないかと考えられます。
※今回お示ししたデータは今回の検討のための条件を満たした胚によるデータです。
本来iDAScore™は妊娠予測のために開発されたツールですが、他にも有効に活用できるよう様々な検討を行っております。
京野アートクリニック仙台培養部 門間
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7:30〜16:30 (最終予約 15:00) |
AM のみ |
03-6408-4124
| お電話 受付時間 |
|
|---|