お知らせ 2020.11.27
当院では、人工知能の基礎技術である機械学習(ディープラーニング)を用い、受精卵の画像を機械学習させることにより、人工知能を用いた客観的な受精卵評価法の開発研究を行います。また画像データに加え、年齢、卵巣予備能、そのほかの医学的データを学習させ、個別の患者の妊娠のしやすさ(妊孕能)を確率で出力する人工知能の研究開発を行います。
1. 研究課題名
人工知能を用いた受精卵および妊孕能評価法の開発
2. 研究機関名および本学の研究責任者氏名
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学大学院医学系研究科・産婦人科学講座
研究責任者 大須賀 穣・東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座・教授
担当業務 データ収集・匿名化・データ解析
3. 研究期間
2020年9月22日~2024年5月31日
4. 対象となる方
これまで当院の女性診療科・産科および女性外科で2000年4月1日~2019年3月31日に不妊治療をうけられた患者さんの年齢、受精卵の画像、不妊症に関する検査データなどの医学的情報を抽出します。匿名化処理により個人情報の削除を行った上で、東京大学医学部附属病院内に設置するデータベースに保存し、データの解析を行います。既に保存されている既存の電子データを解析するものですので、本研究の実施に伴って患者さんに新たに何らかの調査を行うものではありません。また、研究の結果が、患者さんの診療に影響を及ぼすこともありません。
5. 研究の目的
体外受精における受精卵の質の評価は、顕微鏡下での受精卵の形態観察に基づいた基準によって行なわれています。評価者の経験に基づいた胚の形態のみを用いた評価法であるため、より一層客観的な評価方法の開発が必要とされています。また個別の妊娠のしやすさ(妊孕能)を評価する方法は確立していません。本研究では、人工知能を用いた客観的な受精卵および妊孕能評価方法の確立を目指しています。
6. 研究の方法
人工知能の基礎技術である機械学習(ディープラーニング)を用い、受精卵の画像を機械学習させることにより、人間の主観を排除した受精卵の客観的な評価を可能とするための研究を実施します。また画像データに加え、年齢、卵巣予備能、そのほかの医学的データを学習させ、個別の患者の妊娠のしやすさ(妊孕能)を確率で出力する人工知能の研究開発を行います。本研究は東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学附属病院院長の許可を受けて実施しております。
7. 個人情報の保護
個人情報の保護等の倫理面に関しては文部科学省および厚生労働省が定める「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に準拠します。本研究は画像や診療データに含まれる個人情報を削除した後に利用して研究を進めるため、各個人に関する情報が公表されることはありません。個人情報の保護のため、慎重かつ厳重に情報を取り扱います。また大学病院内の情報システム上で厳重なセキュリティ管理下でデータを取り扱いますので、情報漏えいのリスクは極めて低いものと考えられます。研究成果は、学会発表、学術論文、研究報告書を通じて公表することを予定しています。本研究に関してご自身の資料を使用されたくない場合は、本掲載後90日を経過する日までに、以下にお申し出下さい。その場合には、該当する資料を研究対象データから削除いたします。また、そのような場合においても、将来にわたって各参加施設での診療において不利益を被ることはございません。
8. その他
本研究に参加し資料を使用される患者さんに対して特に謝礼等はございません。また本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。本研究の成果物として発生する知財権は全て国立大学法人東京大学に所属し、患者さん個人に所属することはございません。本研究の資金は科学研究費補助金・基盤研究(B)・子宮のメカノバイオシステム解析と着床の制御(代表者・大須賀穣)を用います。
9. 問い合わせ先
研究責任者: 東京大学大学院医学系研究科・産婦人科学講座 教授 大須賀穣
連絡担当者: 東京大学大学院医学系研究科・産婦人科学講座 講師 廣田泰
大学院生 平田知之
〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学医学部産婦人科学教室
電話:03-3815-5411 内線37344 FAX:03-3816-2017
Eメールでのお問い合わせ: hiratomo10@hotmail.com
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
7:30〜16:30 (最終予約 15:00) |
AM のみ |
03-6408-4124
お電話 受付時間 |
|
---|