当院では多くの患者様が第二子に向けた不妊治療をしていただいており、その取組を紹介したいと思います。
(2023年10月22日に実施したARTセミナーのデータをもとにしています)
ここでいう二人目の不妊治療は、よく言われる二人目不妊とはイコールではありません。
広義での二人目不妊のような位置づけです。
具体的には、二人目の不妊治療の内訳として、
①1人目も不妊治療で授かっており、2人目に向けて治療したいという方
②1人目は自然妊娠できたが、授乳期間を終えて、1年以上自然妊娠に至らない
⇒いわゆる二人目不妊と呼ばれる方
があると考えており、それぞれの患者様にとって、最適な形での不妊治療を提供しています。
二人目不妊とは、1人目は自然妊娠できたが、授乳期間を終えて、1年以上自然妊娠に至らない状態を指します。
二人目不妊となる原因について考えられるのは、
①結婚・出産年齢の高齢化(母体年齢の高齢化)≒卵子の老化
②性交回数の減少
③子宮内膜症や子宮筋腫など加齢による母体環境の変化
④加齢による男性不妊症
と考えられています。
男女ともに加齢による妊娠する力の低下は、これまでも指摘されています。
女性の場合、最も大きくとりあげられるのは卵子の老化です。
卵子の数は残っているとしても、質は母体年齢に応じて、加齢するほど低下していきます。
質が低下した卵子は、そもそも妊娠に至ることが少なく、妊娠に至ったとしても流産しやすくなります。
その他にも、着床側にも負の影響があり、子宮内膜症や子宮筋腫の悪化というケースもあります。
男性に関しても、加齢とともに造精機能が低下することが知られており、特に精索静脈瘤を原因とする造精機能障害が挙げられます。
当院では、精索静脈瘤手術を2018年から保険適用で実施しております。
http://ivf-kyono.com/medical/male-sterility/varicocele/
第一子をどのようにして授かったかで大きくわかれていきます。
この場合は、まずは男女ともに不妊症の検査を行い、最適な治療法を検討します。
行うべき検査として、男性は精液検査がメインとなります。
女性は、時期に応じて、ホルモン検査、AMH検査、子宮卵管造影検査、子宮鏡検査などを行います。
以前に検査を受けたことがある方は、参考になる場合もありますので、持参していただくとスムーズです。
この場合は、凍結受精卵が残っているかどうかで異なります。
残っている場合は、融解胚移植のスケジュールを組んで実施します。
残っていない場合は、再度体外受精(採卵)から実施していくこととなります。
当院では、調節卵巣刺激をしっかりと行うことが多いため、凍結受精卵が残っている方が多い印象です。
なお、この場合、凍結した受精卵の質は母体の年齢ではなく、凍結した時点での年齢で計算されます。
例えば、35歳の際に初めて採卵をして5個受精卵があり、妊娠して、4個残っているという方がいた場合、
5年後、40歳の時に二人目の治療を考えたとします。
この方の凍結受精卵の質は35歳ということになります。
逆に、35歳で採卵をして、1個受精卵ができ、1個移植して妊娠・出産された方が、
5年後、40歳の時に二人目の治療を考え、採卵をして受精卵を凍結した場合は、この凍結受精卵の質は40歳となります。
こうした背景もあり、初診時にドクターが
「将来お子様は何人ほしいですか?」
という質問をすることが当院では多くあります。
患者さんが治療にあたってどのようなサポートを受けられるかで、選ぶ医療機関は変わってきます。
当院(高輪院と品川院)には特徴に違いがあるので、ここでは高輪院・品川院のどちらに合致するかをチャート的に示します。
保育園や幼稚園をはじめとした預け先をイメージしています。
この預け先がある場合は、京野アートクリニック高輪を推奨しています。
ない場合は次のQ2に続きます。
もらえる場合は京野アートクリニック高輪へ、
もらえない場合は京野アートクリニック品川への案内となります
通院については、可能な限り少ない日程で、待ち時間も少なくなるように医療機関も調整していますので、現実的にどのような通院になりそうか、しっかりと検討しましょう。
※現在品川院は診療を一時停止しております※
二人目不妊の方々には、二人目不妊ならではの難しさや辛さがあります。
よく聞かれる声として、
親戚や両親から「二人目はまだ?」と聞かれたり、
一人目の不妊治療をしている方からは「一人いるのだから贅沢言わないでよ」と言われたり、
周囲の人や時にはパートナーから「一人目は自然妊娠できたから、二人目もすぐできるでしょ」と言われたり、
ご自身のお子様から「パパやママはぼく(わたし)だけでは幸せになれないの?」と言われたことがあるという方までいます。
なかなか思うような理解や協力が得られず、孤独を感じる方も少なくありません。
だからこそ、できるだけ通院負担の少ない治療を目指しますし、同時にカウンセラーも含めて心理的なサポートも提供しています。
ただ、大前提として、治療に臨む女性にとって、理想的な状況は夫や家族からのサポートが得られる状態であることは、特にパートナーの方にはご理解いただきたいと思います。
当院では、可能な限りサポートができるよう日々模索しています。
具体的にお困りの点などがあれば、いつでもお問い合わせいただければと思います。
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
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