コラム 2022.12.05
男性の治療する病院が増えてきているものの、やはり絶対数は少ないです。
男性だけ治療する病院も多いですが、女性の治療に男性がかかわるように、男性の治療にも女性がかかわることは必要なのでしょうか。
今回は保険診療での男性不妊の治療と女性側のかかわり方について説明します。
精索静脈瘤の手術を保険でする場合は、婦人科の不妊治療が自費だった先日までは妻の診察は推奨はしていたものの、必須ではありませんでした。
しかし現在は男性の治療の際も治療計画書を作成することが当院のような不妊クリニックでは求められます。つまり2人で診察をして『適応』を確認するようにということです。
女性の不妊治療をするときは、最低限の検査として男性は問診と精液検査をしていただいています。これはどこのクリニックでも当たり前に行っていることだと思います。もし精子がとても少ないのにもかかわらず、長い間タイミングをとっていたとすればそれは大きな損失です。
男性も同様に保険で精索静脈瘤やTESEをするときは、最低限の女性側の状態の把握が必要になります。もし、もっと優先して治療しないといけないものがあった場合や、妊娠自体のリスクが高い場合、年齢的な問題などがある場合は方針を患者さまに合わせていく必要があります。そのため、最低限の婦人科の問診・診察が必要となっています。
保険で仕方なしというのもありますが、実際のところ男性不妊症の精査や、精索静脈瘤・TESEなどの手術の相談など、様々な場面において妻が一緒に受診頂いた方が間違いなく的確な話が出来ます。
前述のように精液所見が不良であった場合も、妻の年齢や検査結果によって選ぶ治療は変わってきます。
我々のクリニックは創業から25年を超えますが、当初より男性不妊症に力を入れてきました。しかしこれは女性不妊のクリニックがただ男性不妊を委託して外来を持っていたのではなく、不妊治療を夫婦2人のものととらえ、最良の結果を生み出せるように不妊治療にアプローチしてきたクリニックの文化だと考えています。
現在の少し面倒な保険診療のシステムは、我々ももちろん改善を期待しています。が、これはこれで見方を変えれば2人で不妊治療に関わるいい機会ではないでしょうか。
京野アートクリニック高輪
医師部 田井俊宏
保険診療で正しい男性不妊を~保険診療のいいところイマイチなところ①~
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
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