学会報告 2025.04.30
当院理事長の京野が4/29に開催されたIFFS(国際生殖医学会)にて、座長を務めてまいりました。
テーマは「昼道場:ハイレスポンダーのART治療戦略」です。
国際学会が日本で開催されるということもあり、道場というネーミングをされていますが、柔道や剣道などで心身を正して、真摯に学ぶ場という意味合いでしょう。
特に今回のテーマであるハイレスポンダーの治療戦略については、日本は独自な路線を歩んでいる印象があり、独自性を尊重しつつも最先端の医療からは真摯に学ぶことも必要な立場であると考えております。
今回の演者は、イタリアのAntonio La Marca教授と、日本の生殖医療では言わずと知れた吉田敦先生のお二人をお迎えしました。
詳細は省きますが、見習うべき点として、日本では胚移植10%のみが新鮮胚移植で、しかもその80%が初期胚移植です。
イタリアでは60%が新鮮胚移植で、多くは1個の新鮮胚盤胞移植で、妊娠出産成績も良好です。
トリガーとしてアゴニストを使用し、副作用のOHSSに十分配慮して治療成績をあげています。
採卵後にすべての受精卵を凍結保存する全胚凍結は、卵巣刺激の副作用である卵巣過剰刺激症候群を避けることが大きな目的となりますが、すでに海外ではOHSSを防ぎながら、新鮮胚盤胞移植にて高い妊娠成績を上げている実態があります。
出産時の合併症や妊娠までの期間(Time to Pregnancy)の観点からも、新鮮胚移植を用いた最適なバランスを模索していかなければならないと感じております。
同様の内容は、4/26に当院にお招きしたスペインの医師団との交流会でも強く感じた次第です。
常に高品質で安全な生殖医療を提供できるように、最適な治療戦略をアップデートしていければと考えております。
当院の笠原医師や田井医師など多くのスタッフも参加しておりますので、今後その情報をアップしてまいります。
診療科目:婦人科・泌尿器科(生殖補助医療)
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