凍結・胚移植

当院で行う胚移植と凍結について紹介します。

凍結融解胚移植

当院では原則として、凍結融解胚移植を推奨しています。

凍結融解胚移植とは、得られた受精卵を凍結しておいて、採卵をした周期とは異なる周期で、子宮内膜の環境が良いときに、凍結しておいた胚を融解し、移植する方法です。

当院の妊娠成績にもあるように、最も高い妊娠率が得られている移植方法です。

凍結融解胚移植スケジュール

新鮮胚移植

新鮮胚移植では、採卵を行い、得られた受精卵をその周期に胚移植します。

当院では多くの場合、受精後2-3日目の初期胚を移植に使用します。

新鮮胚移植を行うメリットの一つに、本来あるべき体内により早く戻してあげることがあります。

受精卵を育てる際に使用している培養液は、卵管内の環境に似せて作られていますが、完全に同一とはなりません。

一般的には日本産科婦人科学会などのデータにもあるように、新鮮胚移植の妊娠率が20%前後、凍結胚移植の妊娠率が35%前後と考えられていますが、人によっては、新鮮胚移植の方が高い妊娠率が得られる方もおります。

なお下記の場合など、胚移植を行えない場合があります。

胚移植を行えない場合(例)

  1. 卵子が取れなかったとき
  2. 取れた卵子がすべて変性卵、未熟卵だった時
  3. 卵子と精子が受精しなかった時
  4. 受精はしたが異常受精だった時
  5. 受精はしたが移植できる状態まで育たなかった時
  6. 胚の状態が非常に悪い時(医師と相談になります)
  7. 卵巣過剰刺激症候群になった時
  8. 出血、腹痛、発熱、感染症、体調不良など、胚移植を行える状態でない時など
  • 胚移植当日は14時にご来院となります。
    ※ ただし、都合により変更となる日があります。
    ※ 事前にお知らせしますので注意してください。
  • 移植がスムーズに行えるよう、60~90分前より膀胱に尿を貯めてきて頂きます。
    (排尿しないでください)
  • 来院後、採血があります。
  • 採血後はリカバリー室に案内となり、培養士よりその日の受精卵の状態についてご説明いたします。説明後は、手術室にて胚移植を行います。
  • 胚移植後のチューブ(カテーテル)は複数種類あり、採卵時にどのカテーテルが入れやすいか、担当医が確認しています。
    ※ 当院では多胎を防止するため、胚移植個数は、原則1個としています。
  • 胚移植当日は、10時30分集合の場合の帰宅は13時過ぎ、13時30分集合の移植の場合は遅くとも16時過ぎには帰宅可能です。
    (状況によっては遅くなることもあります)
  • 移植用チューブの刺激などで、少量の出血があることがありますが、多くの場合心配ありません。
  • 胚移植後のベッド上安静は、妊娠率向上に寄与しないことが分かってきたため、移植後はすぐに帰宅可能です。
  • 着床を助けるため、女性ホルモン、黄体ホルモン剤の飲み薬が処方されます。
  • 出血や腹痛などがあっても途中で内服をやめず、処方された薬は必ず指示通り飲んでください。
  • 胚移植当当日、入浴される際は湯船にはつからず、シャワー浴にしてください。
  • 帰宅後から妊娠判定までの間も、ふだん通りに日常生活を送って構いません。また、特に仕事を休む必要などもありません
    (そのため、安静が必要との診断書も発行いたしません)。
    ※ ただし、明確な基準はありませんが、明らかに「通常通りの生活」を越える行為(非常に重い荷物を持ったり、ジョギング、縄跳び、エアロビクスなどの激しい運動)は避けるのが望ましいでしょう。
  • 採卵日から妊娠判定日までは、夫婦生活は避けてください。避妊しない夫婦生活の場合は、精液中に含まれるプロスタグランジンと呼ばれる物質が子宮を収縮させる働きがあるほか、夫婦生活そのものも子宮収縮を促す可能性があります。
  • OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の症状(腹痛、お腹の張り、尿の出が悪い)などがありましたら、早めに診察を受けてください。
    ※ 来院の際は、必ず事前にお電話で症状についてご相談ください。

未授精卵子の凍結保存

未受精卵子の凍結保存とは

体外受精をするときと同様に、卵巣刺激を行い、卵巣内で複数の卵子を発育させ、採卵し、未受精の状態で凍結保存することを指します。未受精卵子凍結には、医学的な適応と社会的な適応があります。

医学的適応による未受精卵子凍結とは

がんや白血病などの悪性腫瘍の治療の過程で、薬の副作用により将来の妊娠する力が損なわれる危険がある場合に、前もって卵子を凍結しておくことです。治療の前に、凍結保存した卵子の数だけ妊娠する力が温存されるという考え方です。

受精卵の凍結に比べると、患者さまが未婚の場合、パートナー不在であっても治療ができること、多くの成功例が報告されていることから、その安全性については大きなメリットがあると言われています。

当院でも2001年に仙台院において医学的適応による妊娠・出産に初めて成功し、その後合計70人以上の赤ちゃんが誕生しています。

医学的適応の患者さまにおいては、緊急性を伴う場合もございますので、お電話でお知らせください。

社会的適応による未受精卵子凍結とは

健康な状態でありながら、将来に備えて未受精卵子を凍結しておく、というのが社会的適応という考え方です。

お薬を使っての卵巣刺激や採卵という手術を行いますので、リスクが伴います。そこで、当院で社会的適応の卵子凍結を実施していただくためには、正しい知識を身につけたうえで選択していただきたいと考えております。

治療開始前には、妊活セミナーへの参加を推奨しております。

その他の細かな条件については、診察時に確認ください。

治療の手順・進め方

卵子凍結をするには、おおむね体外受精をする場合と同じ流れで、受精の前までの部分のみ進行していきます。
基礎的な検査・問診の後は以下のように進んでいきます。

  1. 卵巣刺激
  2. 採卵
  3. 凍結保存

卵子1つあたりの妊娠率は、5%程度といわれており、未受精の卵子であるため、できれば15-20個の卵子を凍結しておくことが望ましいとされます。

凍結についての注意点について融解後の再凍結は原則実施いたしません。採卵時に凍結本数等についてご相談いただき、決定ください。

治療にかかる料金

医学的適用の卵子採取 社会的適応の卵子採取
通常の卵巣刺激法 \170,000 \220,000
低刺激法 \120,000 \170,000
自然周期 \90,000 \140,000
初回凍結料金
(3個まで)
\50,000 \100,000
初回凍結追加料金
(追加1個につき)
\10,000 \20,000

その他の料金

スクリーニング検査
[1年間有効]
\23,000
卵子の凍結保存 更新料
[1年間有効]
\50,000
上記金額には、消費税は含まれておりません。
薬剤、超音波検査、ホルモン検査、病理組織検査等にかかる費用は上記の金額に含まれません。
よくあるご質問はこちら
お問い合わせの多いご質問をまとめました。